(観客)『あ・・・・あ!!?』『で・・・出るぞ!!!』
(柏手の安)『うーむ・・・みごと!!!』
(柏手の音)パァァァン
『将太の寿司』では、寿司職人だけでなくその周りにも個性的な脇役たちが多い。
今回は、その中でも寿司職人コンクールの審査員である『柏手の安』に注目してみたい。
安の来歴
本名は「溝口 安二郎」と言い、将太が出場した寿司コンクール東京大会の審査委員長を担当。
東京大会の決勝戦から審査を務め、合わせて4人×10貫の寿司を苦も無く平らげるという胃袋の持ち主でもある。
濃いメンツがひしめく将太の寿司においては極めて常識人であり、人柄も癖のない様子が伺える。
しかし、そこは将太の寿司に出てくるだけあり、そんな普通の良い人が審査委員長など担当するわけがなく。
安の柏手
彼は、幼少期から、美味いものを食べると条件反射で柏手を打ってしまうという奇癖を持っている(親の躾では矯正できなかったのだろうか)。
ファミレスとかで飯を食べている最中に急に手を叩く友人がいたら、ちょっと一緒には食べたくないと思ってしまうが、安は学生時代にちゃんと友人と昼飯を食べていたのだろうか。
しかし、寿司対決の際は、この悪癖が分かりやすいことこの上ない旨さの評価バロメーターとして機能するのである。
安が旨い寿司を食う→「素晴らしい!」とか何とか言って安が柏手を打つ→喜ぶ将太→盛り上がる観客→悔しがるライバル職人、というテンプレの完成である。
決勝戦は柏手の発動≒勝ち確定演出と化していたため、途中からは将太達も審査時に柏手待ちするのがデフォルトとなる始末。
柏手が出なければ、他の審査員がいくら美味いと言ってもほぼ点数に反映されないのだから、仕方が無い。
一応本人は悪い癖とは認識しており、大会中も「これからは少し自重しなくてはいけませんね」と話す場面もある。
まあ、その後すぐ柏手を出すのだが。
ただ、食べた瞬間に思わず柏手を打ってしまうというのなら百歩譲って分からなくもないのだが、試食後に味の解説をし終えてから「見事です!」と打つパターンや、両手をかざして目を瞑り、溜めに溜めてから打つパターンもあり、全く抑える気配は無い模様。
なお寿司コンクールの終盤になると柏手を乱発するため、勝ち確の演出とまでは言えなくなってくる。
柏手総括
将太の寿司は、柏手の安に限らず、美味しい食べ物を食べた時のリアクションが異常に大きい。
「何という旨さだ!」と大声を出すのは序の口であり、物語の終盤になると、大の大人が涙を流す、踊りだす、カツラを飛ばす、餓鬼のように貪り食う、寿司を取り合う、トリップする、などといった奇行を披露する。
柏手は手を叩くだけなので、それらに比べればかなりマシな方である。
また全国大会編になると、更に上の立場の審査委員長の爺さんが出てくるのだが、美味いものを食べると「パァン」と眉が上がるという上位互換のキャラだったりする。
とはいえ、柏手の安がその両手で東京大会を盛り上げたのは間違いない。
将太が1回戦で奥万倉に負けて敗退しそうになった時に救ってくれたのも彼であったりするし(大会的にはどうかと思うが)、将太の寿司には欠かせない存在であったと思う。